思いがけず、倫子さんにお茶を淹れていただきました

先週、映画「父をめぐる旅〜異彩の日本画家 中村正義の生涯」を観て、是が非でも訪れたくなったのが「中村正義の美術館」(川崎市麻生区)。

映画にでてくる中村正義氏のお嬢さん、倫子(のりこ)さんが迎えてくれました。

庭には、こんな石仏がいくつも
庭には、こんな石仏がいくつも
しずかに時が流れる空間でした
しずかに時が流れる空間でした

快晴の気持ちよい日に、訪れているのは私だけ。
1人だけでゆっくり、じっくり中村正義氏の作品に対することができました。
なんという贅沢!

私が資料をみていると、倫子さんがお茶を淹れてもってきてくれました。
今、生きていたら90歳になるというお父様、中村正義氏。
作品を拝見して、いくつか質問をしたら、一瞬過去の大切な想い出を探るようにちょっと遠くに視線をうつして、それから答えてくれました。

 

倫子さんとは当然初対面。でも映画の画面を通じて彼女の心の旅を見た人は、いつの間にか彼女とともに旅したような気になってしまっているのかもしれません。映画の中の彼女と同様に、人としてのあたたかみを感じさせる方でした。

生家にもあった、大好きなタイザンボクの大木が印象的な庭。

不思議な懐かしさと親しみを感じながら、その場を後にしました。

大きな窓からは陽が振りそそぐ。住宅街の一角にひっそりと佇む真っ白な美術館
大きな窓からは陽が振りそそぐ。住宅街の一角にひっそりと佇む真っ白な美術館