アグリフードEXPO2013で感じたこと

8月22,23と二日間ビッグサイトで開催されたアグリフードEXPO。
二日目の午後にでかけてきました。

今回の展示で感じたこと

  1. 米粉を使った加工品は、「普通」になってきました。それだけ普及してきているということ。ただ実際どれだけ多くの人たちが手にとっているかというとまだ疑問。

  2. 乾物については、今後、乾燥の温度や方法が研究されそうな感じ。ある農場のブースではほんとうにおいしいトマトがたくさん。そのいくつかをドライドトマトにして試食させていました。すっごくおいしかったのですが、色が冴えない。「他のブースをみるともっと色がきれいなものがあったので、もしかしたらウチのはまだ乾燥温度が高いのかも」と担当の方が話していました。

  3. アレルギーや宗教などによって食べられないものがある人に対応する「ユニバーサルフード」的なものが目立ってきました。
目立ったのは黒にんにくを扱うブース
目立ったのは黒にんにくを扱うブース

今回、青森のみならず、たくさんの黒にんにく=発酵させたにんにくを扱うブースがとても多く、目立っていました。みつけたハジから試食をしてみたのですが、面白いくらい味に差があります。今回の出展者の中で一番おいしいと感じたのはこちら。

米粉と滋賀名物のなれ鮨の乳酸菌とをあわせて作った乳製品なしの「ヨーグルト」
米粉と滋賀名物のなれ鮨の乳酸菌とをあわせて作った乳製品なしの「ヨーグルト」
豆乳マヨネーズは卵アレルギーの人も食べることができる
豆乳マヨネーズは卵アレルギーの人も食べることができる
豆乳マヨを扱う大徳醤油さんはドレッシングもノンオイル。美味
豆乳マヨを扱う大徳醤油さんはドレッシングもノンオイル。美味
最近はイスラム圏からの旅行者も多いためかハラールフードが
最近はイスラム圏からの旅行者も多いためかハラールフードが
見せ方がきれいなドライフルーツ
見せ方がきれいなドライフルーツ

なぜ自分が作ったものがどう加工されるかをみとどけようとしないのか?

珍しいことではないのですが、農産物の生産者が加工業者と組んで商品を作っているケースで、生産者の方々はほんとうにいろいろ考え、手をかけて農産物を作っているのに、加工となると、あとはおまかせ。できあがった商品に使われているものについて質問してもまったくわかっていないケースがやはり多くみられました。

 

餅は餅屋と分業するのは必要なことですが、商品開発の途上で「この材料はなに?」という素朴な疑問はわかないのでしょうか?

 

例えていえば、手塩にかけて大切に育ててきた娘を嫁に出して、その娘が嫁ぎ先でどう扱われるかを考えない親? 消費者の口に入るところまで、生産者の方々にも心を配ってもらえたら、と思います。

食の分野でもエレベーター・ピッチが必要!

いろいろお話を伺ってみればきっちりしたいいものを作っているのに、ブースの展示からはまったくそれがわからないケースが少なくなかったというのも、実は感じたことの一つです。
短時間で「これは面白そう!」と客に思わせなければいけないのがこうした展示会なのに、もったいないなあと思います。

 

「起業家はエレベーターの中で投資家に会ったら、自分のビジネスプランを30秒で的確に伝えられなければ未来はない」

シリコンバレーが発祥というエレベーターピッチ。

食の分野の起業家たちにもまた必要な技、と感じました。