貪欲なほどに吸収し、発信していたあの頃を思い出しました

ネットが今ほど普及していない時代。
気軽にレシピ検索なんてできない時代でした。


だから、海外にでかける時には、今がチャンス!とばかり、英語で書かれた、場合によっては中国語やフランス語でかかれたレシピ本まで買い込んでは、読み込んで勉強していました。

旅先の家庭にあがりこんだり、ホテルの厨房に入れてもらったり。

世界の料理を吸収したい、自分のものにしたい、という思いは、貪欲といってもよい域に達していたと思います。

まだ1歳の娘を連れてソウルでホームステイしたり、

幼稚園生の娘と乳飲み子の息子を連れてチェンマイから1時間ほどの町にホームステイしたり。

96年当時の教室のレシピ
96年当時の教室のレシピ

社会から取り残されてしまう、その焦りが原動力だったのかもしれません

娘の重度のアトピーで仕事を辞めざるをえず、専業主婦をしていた3年間。

社会から取り残されてしまったような焦りをかかえ、
何か生産的なことをしたい、という切実な思いだったのだと思います。


ブログなんてない時代。
自分のサイトに毎日何を食べたか書いていました。
デジカメもまだ普及していなかったので、文章だけ。

とくに、フランスに住んでいた99年に書いたページは、今自分で読み返しても、まあほんとうにいろいろな料理にチャレンジしています。

16年ぶりに連絡をいただいて、初心に戻ろうって改めて思えました。

16年ぶりにある方から連絡をいただきました。

「96年にサカイさんの料理教室に幼い子を連れて参加させてもらいました」

今もその料理を作ってくださっており、たまたまレシピを見返して、私のことを思い出してサイトを発見。
料理教室を再開したことを知ってお申し込みくださったのです。


それがきっかけで、あの頃を思い出しました。

出会ってきた人たちとの歴史、これから出会う人たちとの未来。
大切にしながら、楽しく精進していこうって改めて思います。